現代の日本は、オンライン中心の時代になっており、Webマーケティングの重要性が増してきました。
それに合わせて今、リスティング広告の需要も非常に高まってきています。
今回は、リスティング広告の基本や運用について初心者の方にでもわかりやすいように解説してまいります。
リスティング広告とは?
リスティング広告とは「検索連動型広告」や「検索広告」とも呼ばれるもので、Googleなどにおける検索結果で上部や下部に表示される広告を表しています。
ちょうど「スポンサー」と書かれている箇所が、このリスティング広告部分にあたります。
日本でリスティング広告が掲載されている媒体は、GoogleとYahoo!といった検索エンジンです。
Googleにおけるリスティング広告は「Google広告」、Yahoo!におけるリスティング広告のメニュー名は「検索広告」と呼ばれています。
この中でもGoogle検索におけるエンジンシェアは世界においてトップシェアを占めており、日本でもおよそ8割を占めていると言われていますので、Google広告からリスティングを開始されるのがおすすめだと言えるでしょう。
リスティング広告は、検索したキーワードを含んだ関連キーワードが設定されており、ユーザーの検索ワードに合わせてニーズに対した広告が表示される仕組みになっています。
検索ワードに連動して表示されることから、リスティング広告は検索連動型広告と呼ばれているのです。
つまり、自らのニーズを持って検索しているタイミングで適した広告を表示させることができるため、ニーズが顕在化している顧客をターゲットにすることができ、無駄なくコンバージョンへつなげやすいと考えられます。
原稿フォーマットは、テキスト形式で構成され、広告見出し、リンク先URL、説明文で表示されるのです。
ただし、Google広告ではショッピング広告と呼ばれるものがあり、こちらではテキストだけでなく画像を載せることもできるようになっています。
リスティング広告の料金の仕組み
リスティング広告の料金はCPCというクリック課金制が採用されています。
これは、広告がクリックされるごとに費用が発生する仕組みになっており、ユーザーが広告をクリックし、そのサイトに訪問することで初めて広告主がGoogleなどへ費用を支払う形になるので、一切無駄がありません。
1クリックあたりにかかる費用をクリック単価と呼びますが、クリック単価は広告主自身が自由に設定することができるため、1000円などといった少額から始めることもできる点は魅力の一つと言えるでしょう。
ただし、入札方式で掲載順位やクリック単価が決まってしまうため、あまりに単価が低すぎてしまうと広告があまり表示されない場合やクリックの頻度が少なくなるといった可能性があります。
また、入札した金額だけで決まるわけでもありません。
リスティング広告では単価が最高金額を提示したからといって上位表示されるとは限らず、リスティング広告の広告ランクにより決められます。
広告ランクとは、広告の品質と入札単価に基づいて算出されるもので、上位表示させるためにはユーザーにとってどれだけ有益かどうかという品質スコア、つまり広告の品質にも大きく左右されます。
リスティング広告のメリット
リスティング広告を出稿するメリットをいくつかご紹介しましょう。
即効性がある
検索結果の上部や下部に表示されるリスティング広告は、ユーザーに対して自社の商品やサービスを提示することができるため、短時間で成果を上げることができるでしょう。
ユーザー自身がすぐにでも得たい情報をキーワード検索することで結果が表示されるため、商品の購入やサービスの申し込みにつながりやすいといったメリットがあります。
少額から運用可
先にもご紹介しましたが、リスティング広告は少額から運用が始められます。
広告主が自由に予算を設定できるため、予算に合わせた無理ない運用を継続できるでしょう。
ただし、設定額が低くなればそれだけ広告の表示回数は少なくなるので、予算を調整して検討していかなければなりません。
費用対効果をリアルタイムでチェック可能
リスティング広告では、広告の表示回数やクリック率、かかった費用などをリアルタイムに確認できる仕組みになっています。
そのため、費用対効果が芳しくないという時は、随時広告文やキーワードを見直すことや改善した後の効果をリアルタイムでチェックできるといったメリットもあります。
リスティング広告のデメリット 一方で、リスティング広告にはデメリットもあります。
運用スキルが必要
リスティング広告を運用していくには、データ分析や広告の最適化における専門知識が必要になるので、自社で運用するにあたっては、専門知識を有するスタッフがいなければなりません。
このようなスタッフがなんらかの理由で欠員することで運用がうまくいかなくなる可能性があります。
そのため、ある程度広告運用の知識を持ち、共有できるスタッフを複数常駐させることが必要になるでしょう。
競合が多いと費用が高騰
競合が多い業界になると競争率の高いキーワードでは1クリックあたりの費用が上がってしまう傾向があるため、ほかの広告に比べてコストが上がる可能性があります。
一部ユーザーからの嫌悪感
ユーザーの中には、広告自体に嫌悪感を抱く方もいらっしゃいます。
広告文にはわかりやすく「スポンサー」と表示されているので、明らかに広告だと認識しているユーザーも多いです。
検索結果の上部にたとえ表示されたとしても、あえてリスティング広告部分を避けてアクセスするユーザーもいるという点は考慮しておく必要があります。
リスティング広告の運用
リスティング広告を運用していくには、3種類の方法があります。
1.自社で運用
リスティング広告は自社で運用することができますが、運用知識を持っているスタッフが必要です。
ある程度知識を持っていない方でも、図書館やインターネットなどである程度の知識を蓄えることもできますが、それには時間をかけて知識や実績を定着させる必要があるので、成果を出せるまでにはある程度の時間が必要になるでしょう。
2.自動運用ツールの活用
リスティング広告には、運用を自動化するツールもありますので、運用の手間を減らして成果を効率的に上げることができます。
複数の広告アカウントや多くのキーワードなどを利用する場合に自動化がとても便利です。
3.広告代理店を通して運用
広告のプロである広告代理店に運用を委託することもできます。
費用は最もかかりますが、委託するのはプロですから、最新のトレンドに沿った手法で運用してもらうことができるでしょう。
それに、出稿や運用にかかる工数を大幅に削減できるうえに、広告代理店は数々の業種や業界において運用経験があるので、これまで培ってきた運用ノウハウによりいち早く成果を出すことができるという点が魅力です。
ただし、広告代理店によって質の違いもありますので、良い代理店を選ぶことも重要になります。
出稿方法
リスティング広告を出稿する方法についてご紹介しましょう。
Googleの場合もYahoo!の場合も出稿の流れはほぼ同じです。
リスティング広告には、広告主の情報を表す「アカウント」、広告の目的、予算、配信スケジュールなどを設定する「キャンペーン」、広告を配信するキーワードや広告文などを設定する「広告グループ」で構成されています。
1.アカウントの作成
Googleへ出稿する場合は、GoogleとGoogle広告のアカウントが必要になり、Yahoo!へ出稿する場合は、Yahoo!とYahoo!広告へのアカウントが必要です。
それぞれの公式サイトへアクセスし、登録フォームへメールアドレス、ビジネス情報、支払情報などを入力することでどなたでも無料で簡単にアカウント作成できます。
2.キャンペーンの作成
次にキャンペーンを作成します。
キャンペーンでは広告のキャンペーンタイプや表示時期、予算、ターゲットなどを設定します。
リスティング広告ではキャンペーンタイプを「検索」にしましょう。
3.広告グループの設定
関連性の高いキーワードと広告文をまとめて管理する広告グループを設定します。
適切な単位で広告グループを作成して管理することで、キーワードと広告文の関連性を高めればより成果を得られやすくなります。
4.広告文、キーワードの設定
広告文は、ユーザーが検索結果を見た際についクリックしたくなってしまうような文章を考えて作成する必要があります。
また、キーワードは完全一致、フレーズ一致、部分一致を選択して設定します。
5.審査
広告文が出稿先のポリシーに違反していないかどうかを確認するため、出稿先による審査が行われます。
Google広告なら1営業日以内に、Yahoo!検索広告なら3営業日前後で審査が完了することが多いです。
まとめ
今回はリスティング広告の仕組み、メリット・デメリット、運用の選択についてご紹介してきました。
リスティング広告は検索ユーザーのニーズにアプローチできる大変効果的な広告です。
どのように運用していくかは、予算や自社の課題などを加味して検討されると良いでしょう。